鏡開きの日は、鏡餅を頂きますよね。
あなたの御家庭では、お汁粉ですか?それともぜんざいですか?
そもそも何故お汁粉、またはぜんざいにしてお餅を頂くのか、その理由を知っている人は少ないんじゃないかと思います。
意外と知らないお汁粉とぜんざいの違いや、正月にお汁粉・ぜんざいを食べる理由、そして作り方も合わせて紹介したいと思います。
鏡開きにお汁粉を食べる理由とは
お正月は、鏡開きにお汁粉にして鏡餅を食べるのが一般的ですよね。
でも鏡餅を食べるのって、何か正月は餅が合っているからというような、曖昧な感じで食べている人も多いかもしれません。
お正月に鏡餅をお汁粉にして食べるのには、ちゃんとした理由があります。
元々鏡開きは、江戸時代の武家社会で行われていた風習が、庶民にも伝わったものです。
鏡開きや鏡餅については、こちらの記事で詳しく書いています。
そして当時武士は、お供え物であった鏡餅を1月11日(関西では1月4日または20日)に開いて、
邪気を払い幸せをもたらすとされる赤い小豆を甘く煮て、仕事始めや道場開きに餅と一緒に食べていた事が由来とされています。
因みに節分の豆まきも、邪気を払う魔除けの意味があるので、昔は無病息災や家内安全を願い、
節目の時期に豆を使った料理などが、よく食されていたのではないかと思います。
その武士の間で食されていたお汁粉やぜんざいが、やがてお正月の伝統料理となっていったんですね。
鏡開きのお汁粉とぜんざいの違いって?
鏡開きのお汁粉とぜんざい、一体何が違うのか。
その違いには諸説ありますが、料理としてはお汁粉もぜんざいも、主に小豆を砂糖で甘く煮て、餅や白玉団子を入れた料理になります。
つまり基本的には、お汁粉もぜんざいも同じ料理になるんですが、地域によって様々なお汁粉、またはぜんざいが存在しています。
・粉状のこしあんを溶かした汁に、餅や白玉を入れるので、汁粉(お汁粉)と呼ばれるようになった。
・古くは「汁」は”つゆもの”、「粉」は”実”を指し具の入った汁を総じて、汁粉と呼んでいたそうです。
・一休さんが食べた時に善哉(よきかな)と叫んだ事に由来とする説
・出雲大社の神在祭で振舞われる【神在餅(じんざいもち)】がぜんざいと訛ったとする説
・善哉は仏後で「喜び祝う」という意味になり、年の初めに年神様の力が宿った鏡餅を食べて祝い、その餅を善哉餅として、小豆汁に入れた物を関西で「善哉」と呼ぶようになったと言われています。
そして関東と関西では、お汁粉とぜんざいはこんなに違うようです。
・ぜんざい=ほとんど汁気がなく、粘りあんを餅や甘栗にかけたもの
・ぜんざい=粒あんで作ったもの、粒あん善哉
関西のは分かりやすいですが、関東のはほぼ違う料理になる所がおもしろいですね!
鏡開きのお汁粉の作り方
鏡開きの時に、小豆から作るお汁粉、またはぜんざいの作を紹介します。
小豆を軽く水洗いして汚れを落としてから、約2時間~3時間水に浸けておきます。
その後、茹でこぼしをすると美味しく仕上がりますが、小豆の風味を味わうのであれば1回。
サラッとした味わいにしたかったら2回~3回の茹でこぼしをしてください。
そして、たっぷりの水に小豆を入れ、水を沸騰させたら、弱火にして約2時間煮込みます。
常に小豆が水の中に浸っている必要があるので、お湯が減ってきたら水を足してください。
そこに、砂糖と塩で味付けすれば出来上がりです。
塩は味を調整する為に、少しずつ入れてください。
多少作り方は違いますが、こちらの動画も参考にどうぞです♪
是非美味しいお汁粉、またはぜんざいを作ってみてください。
鏡開きお汁粉とぜんざいまとめ
鏡開きのお汁粉とぜんざい、地域によってこんなに違いがあるんですね。
でもどちらも、お正月を祝うめでたい料理である事に変わりはありません。
鏡開きにお汁粉とぜんざいを食べて、良いお年を迎えられてください。