お正月や祝い事の席でよく出てくるだるま。
特によく見るのは、選挙で当選した議員が目を塗りつぶしているシーンだと思います。
それで何となく縁起物というイメージはあると思いますが、だるまの目入れのやり方やタイミング、
そもそもだるまの目入れってどんな意味があるのか、知らない方も多いんじゃないでしょうか。
本記事では、だるまに関しての疑問について、お伝えしていきます。
だるまの目入れのやり方は?
だるまの目の入れ方は、左目(向かって右目)から入れ、開眼させるのが慣わしです。
そして、願い事が叶ったら右目(向かって左目)に目を入れます。
これには理由があるそうですが、だるまは「阿吽(あうん)」を表しているそうで、目の入れる順番は仁王像の立ち居地と同じなんだそうです。
ただ、平安時代以前は仁王像に立ち居地は決まっていなかったらしく、お寺によっては逆に立っているお寺もあります。東大寺などがそうです。
正確には、だるまの目入れには明確な決まりはなく、選挙では右目から入れて、当選すると左目を入れます。
これは宗派によっても変わってくるようで、左目から目を入れ願いが叶ったら右目を入れるのは、一般的なやり方になります。
そして目入れは墨で行うのが一般的ですが、墨が垂れると縁起が悪いのと、中々墨はない御宅も多いと思います。
なので、マジックで塗りつぶして構いません。
そして1年以内に願いが叶い、両目を入れることが出来たら、次の年は一回り大きなだるまにして、年々大きなだるまにしていきます。
願いが叶わず両目を入れられなかった場合は、1年経ったら納め、同じ大きさの達磨を買って再び成就を願います。
収める所は、だるま納め所に納めるので、購入した所に聞くのがいいと思います。
だるまの目入れのタイミングは?
だるまの目入れのタイミングは、最初に入れる左目は購入して願いを込めて開眼します。
つまり最初の目入れのタイミングは、購入してすぐになります。
もう片方の目ですが、これは願いが成就したら目入れを行います。
何を以って願いが叶ったとするかは、その人次第になります。
例えば受験の合格祈願のように、明確に願いが叶ったかどうかわかるものなら、合格した時に目入れをすればいいです。
しかし、家内安全や無病息災のように、明確に願いが叶ったかわからないものは、最初から両目を入れる場合もあります。
あと目入れをする日は、六曜の大安、友引、先勝の日を選び目入れをします。
多くの場合は、大安の日に目入れをする事が多いと思います。
だるまに目入れをする意味は?
だるまは元々仏教から来ているのですが、その一派である禅宗開祖の達磨大師(だるまたいし)を模した置物で、
現在は宗派を超え、縁起物として広く親しまれています。
そしてだるまの目入れが庶民に広まったのは、江戸時代になります。
元々だるまは両目を書いて売られていたのですが、当時疱瘡(ほうそう)という病が流行り、失明する子供が続出した為に、
お客がだるまに目入れをして開眼させる事で、一種の魔除けのような意味合いで定着していったようです。
そしていつしか縁起物として、願いを込めて目入れをするように広まっていったようです。
さらにだるまは、南に飾るのがいいと言われています。
これは玉座の位置を表していて、太陽は東から昇り西に沈むので、南に置くと太陽が左から昇る、つまり左目から目入れをするして、
太陽が西に沈むのはだるまから見て右になるので、願いが成就したら右目を入れるという説もあります。
だるまの目入れまとめ
だるまの目入れは、何となく選挙の時に見るぐらいしかなく、自分で目入れをする事ってあんまりないですよね。
だるまは願いが成就しようがしまいが、1年間あなたを守ってくれる存在ですので、お正月にだるまを購入した際は、
願いを込めて目入れをして、1年間大事になさってくださいね。